暇なので年始に読んだ本のレビューを書きますね。
夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え (2014/12/20) 水野敬也 商品詳細を見る |
水野敬也氏の第3作ですが、今回は主人公が、さえないOLの女性。そして登場するのはブラックガネーシャと偽ガネーシャ。主人公はさえない自分の人生に救いを求めてか、占いに頼ったり、目標を持たずに毎日を過ごしていた。そこに現れた偽ガネーシャ。彼の教えは、相手の飢餓感を煽ったり、高価格にすることでプレミアム感を出したり、お客を“中毒”にすることで儲けるという、短期的にはお金を稼げても少しあくどいやり方だった。結局は自分やお客様を幸せにしないやり方なのでうまくいかなくなるはずなのだが、主人公はそれにはまってしまう。
そこで登場する本物のブラックガネーシャ。彼の教えは仏教の説法のごとく、ふむふむなるほどと思わせる言葉がちりばめられている。(こちらは読んでのお楽しみ)
そして徐々に目を覚まし、本物のガネーシャの教えを行動にうつし、自分の幸せを手に入れる主人公。
という感じの内容です。
これを読んで、昔の出来事を思い出した。
大学に入学したばかりで、街の中を歩くことに慣れていなかった私。そんな野暮ったい人を狙って勧誘する人が街にはたくさんいる。「健康に関するアンケートをしています」と言われて、質問用紙に回答すると、項目の中に、「あなたはきれいになりたいですか?」なんていうのがある。女性なので、はいにチェックを入れてみるわけだが、その後、商品の説明をしたいので~とビルに連れていかれる。(ここでほいほいついていくのもよくないが)そこでは高圧的な男女が客(カモ)とマンツーマンで商品の説明をしていて、私と同じようにカモにされた人たちがいるのだが、
店員:「腸の中には宿便というのが宿っていて、それをこのサプリで出さないと肌がぼろぼろになったりと大変なことになる(などと延々と説明)」
私:「はぁ、、、(めっちゃ高額サプリだな)」
店員「あなた、アンケートできれいになりたいって書いたわよね?」
私:(そうきたかー。しかし何とかして断らなければ)「でも、私はそこまでしてきれいになりたくないので、、、。」
と言うとものすごくいやな顔をされ、さっさと見送られたのだった。
同様に、ネットワークビジネスなどの勧誘のやり方も、精神的に参っている立場の人をターゲットに、相手の危機感をあおって思い込ませている部分があってあまり好きではありません(ネットワークビジネスの批判ではないです)。どんなビジネスにもこういう側面が少しははあるのかもしれませんが。。
儲けるスキルを身につける、というためだけなら正当化されるかもしれませんが、私は自分向いていないなぁと思うのです。(だからゼミの教授に就職活動の相談をしたときに、君は公務員が一番向いているよと言われたわけか(-_-;))
ということで、お金を稼ぐ、ということについて考えた1冊でした。
やる気が出てくる言葉がたくさんちりばめられているので年始に読むにはよい本でした。