こんにちは、みんとです。
旅行中に読んだ、東野圭吾さんの「クスノキの番人」という本のレビューをしたいと思います。
年末に長女とブックカフェに行ったのですが、この本は、2023年によく売れたらしく、本屋で取り上げられていました。
独身の頃からブックカフェ(買っていない本をカフェに持ち込んで読むことができる)が大好きで色々なブックカフェに行きました。
多いのがスタバ×ツタヤのブックカフェで、UCCコーヒーのブックカフェなどもあります。
さて、内容です。
不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された主人公の玲斗。そこへ弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。心当たりはないが話に乗り、依頼人の待つ場所へ向かうと伯母だという女性が待っていて玲斗に命令する。「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」と。。そのクスノキには不思議な言伝えがあった。
この本を読んでの感想は、人間には業というものがあるということ。
若い時は、そんなの古臭いと思うのですが、歳をとると、いかに事業や家族をつなぎ、次の代に継承していくということが困難を伴うかと感じます。私なんかは継承する事業や広大な土地があるわけでもないのですが、先代から受け継いだものがある人(特に男性に多いですが最近は女性も)はどうやって継承していくか、非常に悩まれると思います。
クスノキは、そんな困難を前にした人が、念を血のつながった人に引き継いでいくための儀式のような場所です。
後継者がいなかったり、家族関係も複雑な昨今、続いてきたものを終わらせずに故人の遺志を引き継いでいくことは大変ですが、そこには変革とか考え方を柔軟にするとか、そういったことが必要なのかなと思います。
改めて、伝統があり、それが今も社会に評価されているものには価値があるのではないかと思いました。
とかく自分の自由な人生を志向したり、自分の子どもにだけは生き抜くためのスキルなどを身につけさせたいと躍起になる親が多い昨今ですが、社会との調和という視点を忘れてはいけないなと自戒の念を込めて、珍しく真面目なブログ記事を書きました。